2014年03月30日

Gファイター3

先日デザインの話をしましたが、そこに人間を感じるかどうかは電電公社の電話の形が顕著なのではないかと思います。人間が手にとって、耳に当てた時の口の位置に合わせてマイクがある。人の指を入れて回すのに丁度良い大きさのダイヤルがある。触れても痛くないように全体的に曲線で構成されている。家庭用黒電話だけでなく、殆ど見かけなくなったピンクの電話もそうでした。
最近のケータイやスマホはデザイン的にはただの板っキレです。ボタンは小さくて押しにくい、ジョグダイヤルも小さい、画面も小さい、それにムカついてぷん殴ったらすぐオシャカ、人間が使う事を無視して小さく薄く軽く作ってあります。便利と言えば便利ですが、使い易いとは言いがたく、少なくとも見てくれや形状に愛着は持てません。
まして携帯電話は人間の命を原爆レベルで軽く扱う道具です。人を軽くみなす機械が、人間に使われるのではなく人間に使わせる事を前提としてデザインされているのがまた腹立たしいのです。それも手を使わずコンピュータで設計されていると言う事を考えると尚。

普段は褒める事が多い近年のガンプラをディスる。

個々のピースの精度と金額が高いだけで、便利なだけでしょーもないスマホか何かの様です。
作ってみれば分かります。モックアップ製作ではスケジュール的に絶対に不可能な箱根細工のごときMGガンダムの、冷たい無機質さが。新商品の紹介ページやCMを見た時は感嘆の声を上げても、実際に手に取った時にはそれが言い様のない居心地の悪さに変わります。
色プラで塗装要らず、スナップフィットで接着剤要らず、組めば終わりのガンダム達。コンピュータによってほぼ完璧な形で設計された、体温をまったく感じさせない冷徹さは味気なくもあり、薄気味悪くもあり、職人が一生懸命作った血の様なものを感じません。
味は良くてもどこか素っ気ない。最近のガンプラはコンビニのおにぎりの様でもあります。


塗ります。
古いくせにお蔵入りにならず、長期間に渡って衆目に晒され続けた超有名メカは、各人の頭の中で色も形も変化し続けているもので、絶対の正解と言うものが存在しません。設定画とかはあてになりそうですが所詮印刷です。アニメの画面も昔の作品は結構好い加減で、特に製作スケジュールのきついテレビシリーズはアナログ撮影のコンディションがちょくちょく変わっていたみたいで、カットごとに色味に差があったりします。なのでやはり最大公約数は存在しても、「これが公式」と言う様な決定版は無いのです。無理矢理公式設定を作っても「えー」と大多数の人が言うのはそのせいです。

しかしそうは言っても塗らないと終わらないので、落とし所を探って塗ります。基本色は四色、白、黄色、赤、青の順に吹いていきます。

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この順番は間違いだったかも知れないと、終わってから思いました。自力で調合する青が中々決まらなかったからです。塗料をビンから出した生のまま使ったのは赤だけ、残り三色は作りました。自分のイメージを最優先したからですが、原色トリコロールは青から決めるべきでした。特に今回は一番面積が大きく、各色の基準になるので、この青の色味が仕上がりを大きく左右してしまうのです。なので青だけ数回やり直しました。

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トリコロールに追加でアクセントになるのが、コックピットのキャノピー色です。リアルにしたければ水色は使ってはいけません。暗い青か暗い灰色か黒で塗るのが、無色透明以外でキャノピーを塗る時のセオリーです。誰も言わないけど。でもこれはガンダムメカですからアニメのイメージと言うものもあります。劇中ではゴッグのナントカビームを浴びても弾いていて、その光学兵器の攻撃を受けた時だけ、コックピット内のセイラさんが青い光を受けていましたから、ただのアクリルではなくビームコーティングとかされているんだと思います。そのせいでGファイターのキャノピーは水色かもしれません。とかナントカ屁理屈をこねて水色で塗ります。漫画チック過ぎるかもしれませんが、でも自衛隊のF2はなんと玉虫色ですのでそれ程突飛でもないでしょう。

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エンジン周りと脚周りのグレーの部分は金属色で塗ります。何にでも合う万能カラーの焼鉄色。メガ粒子砲は普通のグレーでも良かったんですが、まあ何となく周りに合わせました。

全体的に目指したのは、空気遠近法を使った渋めのトリコロールです。
そうなる筈でした。マスキングテープをはがして現れたのは、何? このベタベタのアニメ塗り……基本の青だけはアニメより原色寄りになってますが、殆どアニメ画面そのまんまの様な配色ができてしまってます。
おかしいな、こんな筈じゃなかったのに、あれ? どこで間違えてこんな、おかしいな。どっしりした配色なので、どこからとも無くタイムボカンな雰囲気が漂ってくると言う事が無いのがせめてもの救いでした。

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Gファイター状態で完成です。

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分離できるし砲塔も回りますので、ガンダムとコアを作れば変形できます。でも切り離したガンダムの部分は出来が良いので単独で完成させるつもりです。顔が見えないGアーマーの腹の中に入れる方はアッザムか情景模型のどちらかを使う事にします。胴体だけでもザクレロのオマケの方が余程上出来ではありますが、出来の良い顔と胴は折角なので同時に使いたいワケで。

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いつか合体してGアーマーになれる日は来るでしょうか。

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2014年03月27日

Gファイター2

Gファイターは旧作ガンダムのTVシリーズにしか登場しないメカです。
ガンダムの正史とされている劇場版三作には、合体変形メカはリアルじゃないと言う理由で出させてもらえませんでした。
「Gファイターの存在を認めない奴らなんか轢き潰してやる」 by セイラさん
確かにあのデザインは同時期の大河原メカ、ダイターン3とかヤットデタマンの大巨神みたいです。他にも劇場版未登場メカがいくつかあります。出番が無かった理由は各メカそれぞれでしょうが、それらをまとめてガンダム世界の黒歴史メカと勝手に呼びます。


自作が必要になるのはGメカAパーツと無限軌道の駆動部。ほぼプラ材で何とかなりますが、転輪だけは流用しないと不恰好になります。同じ形を六個揃えるとなると、矢張り戦車から持ってくるのが良いでしょう。実は航空機のランディングギアがかなり余ってるんですが、あれらはタイヤですので外周が丸まってます。戦車の転輪は真っ平でなければなりません。
そこら辺をガサゴソ探してみると、フジミの1/76ワールドアーマー四号戦車J型の転輪が良い感じ。そのまま使うか、と思ったんですが折角の四号J、潰すには勿体無さ過ぎます。奉仕価格420円での購入でしたが76のJ型ってこれしかないんじゃなかったろうか。このたった一箱手に入って手元に残ったキットは犠牲には出来ません。新たに購入するか複製でも取るか、兎に角転輪は後回しにします。

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Aパーツをプラ板と瞬着で大雑把に作り初めたら、すぐに形ができて来て中々良い感じだったので、もう勢いでシルエットを仕上げます。コクピット後ろのドームは、以前作ったmpcの(ほぼ)1/60のX-WINGのR2-D2のアタマを自作した時に失敗した方を持って来ました。残しといて良かった。プラパーツにポリパテを盛り付けて削り出した物ですが、今回の削り出しでポリパテだけになりました。

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切り離したガンダムは形が良いのでGアーマーには使わず、独立したガンダムにします。顔が見えなくなるGアーマーの時のガンダムは、出来の悪い情景セットのオマケの方を持って来る事にします。だって見えないし。なのでガンダムはここで放置、Gメカに集中します。

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メガ粒子砲を2mm丸棒から削り出し、履帯駆動部の基部をプラ板三枚貼り合わせの塊から削り出し、Bパーツの開口部のダクトを作って両サイドのエンジンをつないだら、残ったのは転輪。ミニサイズ造形は作業が急ピッチで進むので、後回しにした問題点もあっと言う間に比例復活ゾンビ当選します。

四号が良いので買いに行きます。求めるはフジミの四号。型は不問。日本橋と他で何件かハシゴしましたが、無い。兎に角無い。J型どころかDもHもない。あったのはハセガワの76シリーズでしたが、一箱千円以上します。何か買うかと手に取って思いました、なんでザクレロのオマケに千円使わにゃならんのだと。
冗談じゃありません、あんな超と弩が付く不吉な顔をした間に合わせ不細工メカのオマケキットに、わざわざ新規購入した千円の四号の転輪を剥ぎ取って流用? バカにすんじゃねえと自分に怒り、型取り用の粘土だけゲットして帰りました。

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フジミの四号J型は今は生産されていないらしく、レアキットになってしまった様です。
迂闊には手を出せません、しっかり作らないと。良いキットだし。
しかし転輪どうするか。仕方がないので再度ジャンクパーツを漁ります。見付からないのは百も承知です。するとたまたま良い感じの部品がありました。15周年の時にまとめて買ったアリイ1/100ファイターバルキリーのランディングギアです。外側に向かってテーパーが付いた、ワケの分からないタイヤパーツが一組ありまして、アタマの型違いで買った同じバルキリーのキットがあと二箱まるまる残ってます。

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丁度六輪揃います。どうせ作る時は飛行形態だし、ここで使っちまえと強奪しました。しましたが、ひょっとしてこの旧アリイの1/100ファイターバルキリー、これもレアキットになってるんじゃ……オークションで五千円とか付いてたらどうしよう。もうどうしようもないけど。
テーパーを落とすと丁度サイズが良くなりました。四号の転輪では大き過ぎたようです。良かった潰さなくて。無限軌道、つまり履帯は0.5mmプラ板に溝を切って瞬着で巻きます。重力によるたわみの表現は、いっぺんやってみたかった技です。
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先尾翼を作ったらGメカのシルエットは完成します。機首の形は割と何度も修整しています。やすりをかけすぎて身幅が薄くなってしまったかもしれません。ミニサイズ造形は僅かなミスが致命傷になったりします。

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さて、ここまでできれば造形はほぼ終了、後は細かい表面処理と塗装だけです。
でも折角だしデカールも欲しいなーとか、やっぱりスジ彫った方が良いかなーとか、ディーテイル足りないねーとか、余計な色気を出すと完成が遠のきますのでできるだけ考えないようにしますが、呪いがかかった様に頭から離れません。仕方が無いのでノズル周りだけプラ板の細切れを貼り、Aパーツの肩にほんの少しだけ彫り物をして、サフとヤスリを何度か繰り返したらとっとと塗ります。


察しの良い方は既にお気付きかと思いますが、この1/550Gファイター、実はとっくに基本塗装まで完成してます。次で完成です。

posted by 跡間シノブ at 20:20| Comment(0) | TrackBack(0) | Gファイター | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月24日

Gファイター1

先日、昭和のデザインを蒐集しているコレクターがテレビで紹介されていました。見るべき物がほぼなくなったテレビですが、たまに深夜には小マシな番組も残っていたりします。その人が言うには、昭和のデザインはコンピュータを使ってデザインされていないから魅力があるとの事でした。

僕が古いキットを好んで作る理由の一つに、コンピュータを使って設計、製造されていないと言うのがあります。最近のガンプラは、CADデータを光造成機(とか言いましたっけ?)に流して自動で原形を制作しています。

企業でさえコンピュータを導入する以前の時代は、製品と言う製品の設計図を人間が製図台で描いていました。電話も航空機も当然模型も。人が手で図面を引いて設計し、人が手で原型を作っていました。

昨今のバンダイの製品、主にガンプラには人間の手を感じません。機械で設計して、機械が掘り出して、機械が打ち出してます。

「自分で作るから楽しいんじゃないんですか!」
ガンブラビルダーの主人公は言いました。自分の手を動かすから楽しいと。
でもそのキット自体が機械で作られていて、設計図そのものがコンピュータで描かれています。

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近所、と言っても二駅先の小さい模型店で、旧キット二種ゲットしました。
特に1/144の古い方は丁度今品切れ状態の様ですので、手に入ったのはラッキーでした。しかし刻印を見ると1990年の再販みたいです……と言うことは、二十何年間ずっと買われるのを待っていたと言う事ですか、あの店の棚で。

しかし今回の獲物は、写真の1/250のバンダイ初イロプラでもなければ最初の旧1/144でもなく、HGUCでもなくマスターグレードでもなくフィギュレーションのやたら精度と値段の高い完成品でもありません。ファーストガンダムシリーズ中随一の超キワモノメカザクレロのオマケキット通称ガンダムスカイ。これを改造します。

1/550のオマケガンダム、それも五体満足なガンダムが付属する所謂ファーストガンダムのキットはアッザム、ブラウ・ブロ、テキサスの攻防、宇宙要塞ア・バオア・クー、の四種類です。このザクレロのオマケ脚なしガンダムはそれらの群を抜いて上出来です。何か出来の良いオマケ、それもガンダムを付けないと売れないと思ったんでしょうか、当時のバンダイの人。

結局二つ買っちまいました。オマケ欲しさに、あんなのを二つも。
本体ほったらかしってバンダイの思う壺。とりあえずなんかスマン。
でも税込350円だったし。

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しかしこの上出来のオマケを見れば、ガンダム好きモデラーたるもの、自然と食指が動いて改造したくなると言うのが性ですが、本当にやったチャレンジャーは何人くらいいるんでしょう。とんと見かけません。
この記事ニ、三回続けます。四コマ三期スタートまでのつなぎみたいですがその通りです。

ハシシタ? 何? 死んだん?

posted by 跡間シノブ at 20:58| Comment(0) | TrackBack(0) | Gファイター | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする