2015年07月25日

ザンボット3 2

昔のキットの作り方 その二。

ガンダムのエントリー同様、古いキットを素組んで塗装のみ仕上げです。しかし素組みと言っても本当に何もしないのでは合わせ目が目立って不様ですから、模型として要求される最低限の作業と、完成後に爆発するであろう不満を解消するための僅かな加工のみを施します。ガンダムとほぼ同仕様の可動キットですが、今回はガンダムとは違う手順で作業をします。具体的に言うと、後ハメ加工です。

ザンボット1.jpg
この後の写真と解説は順不同ですので、何も気にせず何も考えずにご覧下さい。
いの一番に全身の各ブロックを全て接着します。バンダイ製品よりも接着面がデコボコなのでヤスリがけは必至です。普通のプラ用接着剤を両側の接着面に手早く塗って、パーツが変形しそうなくらいの力で握りこんで圧着します。前は古くなったドロドロの接着剤をこれでもかとドバドバに塗ったくってましたが、新しい接着剤をさっと三回ずつくらい塗るだけでいいみたいです。むしろその方がヒケなかったり時間がかからなかったり、色々と良い様です。

同時に、成型時にできた表面のえくぼみたいな巨大なヒケをパテで埋めます。あまりのヒケの深さですのでパテよりプラ材の方がいいかもしれません。いっそ盛り上げタイプの瞬間接着剤使ってもいいでしょう。この投げ槍なヒケは、その筋ではアオシマホールと呼ばれているそうです。これは再販商品ですが、当時品と殆ど違わない状態みたいです。たとえパッケージデザインを洗練した再販キットであっても金型には手を出さない、内容の不備は修整しない。最初にこの世に出した時のそのままの形で再び三度送り出す。それがアオシマです。男気を感じます。侠気とも書きます。直したい奴は勝手に直すがいい。自分で何とかしろ。何でも他人に頼るんじゃない。ブツブツ文句を言う暇があったら口先だけでなく手を動かせ。折角カネを払って買ったんだから最後まで完成させて見せろ。腕立て50回! ……腕立て100回!! ……ブートキャンプみたいなキットです。ここだけ日本語吹き替え版のターミネーターの声で読んで下さい。

股関節の軸がただの十字で、そのまま組んだら脚がまったく開きません。完成後に直立不動では作るモチベーションがガン下がりなので、股関節の軸は他のキットから移植します。今回使ったのは旧タカラ1/24マーシィドッグです。ウェーブが再販した時の白黒パッケージの。

あつらえた様にとは行きませんでしたが、太さ長さが丁度いい感じです。モモを刺す軸と、胴体側の受ける方を少し短く詰めれば綺麗に収まります。今回は塗装の便を考えて、胴体の軸を受ける部分を前後共切り離し、上下でつないで枠にして固定し、独立した関節部品にします。素組みと言ってもそのくらいの便利改造はいいでしょう。

ザンボット2.jpg
パテと接着剤が乾燥するのを待つ間に、乾燥待ちの必要のない各パーツを削り込み、表面処理まで終えてしまいます。数日置いて、接着剤が完全に乾燥したら全パーツを一気に表面処理、各ブロック毎に仕上げます。この時、各関節軸を受ける側に溝を切って、後ハメできるようにします。
プラの柔軟性に物を言わせた強引な接続方法ですが、塗装の便を考えれば実に有効な、ラクな作り方です。但しポリ関節と違って耐久性には問題がありますので、仮組みは一度だけにするのが得策です。更に、出来れば軸は芯を通すかケタをかまして接着するかして補強するとか、制作に使用するキットはできる限りプラが新しい再販の物を使うとか、自己責任の変則作業には気を付ける点がいくつかあります。
その関節部は塗膜の厚みの分だけ接触面を削らねばなりません。しかしそれさえやってしまえば本当にラクなもので、塗装終了後にバチンとはめ込んで終わりです。肩の軸だけは削り落として、3mm丸棒に替えました。これはその方が上腕のヤスリがけがラクだからです。

股関節の開脚可動化に合わせて、胴体下半身の短パン部分、つまり脚が収まる青い部分は、内側をプラの肉厚ギリギリまで削り込んであります。ここまで削っても可動範囲は申し訳程度ですが、やるとやらないでは大違いです。手間は僅かですし、このキットを持っていて素組む予定のある人、あるいは既に真っ白けのまま素組んでしまった人はやってみてはどうでしょうか。軸は交換しなきゃですけど。

部分ごとに仕上げたら一旦全パーツを接続、不具合を探します。何か見付かったら修整します。ガンダムと比較するとスタイリングの差があらわに。

塗装します。後ハメなのでラクです。
ガンダムと違って、全身が濃く暗い色です。関節などの開口部から内側の白が見えると格好悪いので、内側も塗ります。今回のトリコロールは青を黒に近いくらいまで落としました。青が暗いと赤と黄色が映えて引き締まって見えます。クローバーのおもちゃは殆ど黒です。タミヤアクリルのシーブルーが良い感じですが、今回は塗膜の強さも考慮してラッカーを調合しました。青は大抵、と言うか殆どの場合自力で調合して作ってます。でもそれで報われた事は一度も無かったと思います。完成した各パーツを塗装後に組み上げれば完成です。素組みは書く事があんまり無い。

ザンボット3.jpg
せめて顔くらい彫り直しても良かったかも。
脚が長めなので結構サマになってると思います。
収納を考えて股関節は挿すだけ、固定しませんでした。
Ver.2と比較してもそこそこのサイズに見えます。

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どんなにきっちり塗り分けても、なんとなくぼんやりして見えます。

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ブンドド。これが限界の旧キットポーズ。

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つや消しなんか吹かないぞ。



ガンダムに続いて素組み塗装のみ仕上げで作ってみたワケですが、日頃からプラモをゴリゴリ改造して制作しているとか、プラだけでなく、特別手を動かして物を作る事が好きな人でない限り、つまりフツーの人々は基本的に、プラモは買って組んでシール貼って終わりです。アニメなど映像作品の「主役」の模型を購入する人は特に、モデラーではないけどアニメは好き、と言う人が大半を占めると思います。そんな人達にとっては作る楽しさは二の次で、ただただそのキャラクターが欲しいだけですから、ラクできるなら出来る限りラクしたいワケで。むしろ組んでシール貼る事すらも面倒なのだと思います。

しかし、メーカーが用意したままに素組みほったらかしもプラモの正しい遊び方の一つです。正しいのですから、変える必要などありません。そこに留まれば良いのです。大人しく留まっていれば良いものを、それでは物足りなくなった貪欲で自分勝手な人だけが、塗装し、改造に手を染め、やがてフルスクラッチの泥沼にはまり込んで、とうとう未帰還者となるのです。まるで自分探しの旅に出た馬鹿者達の様に。果てしなく遠い、呪われた旅路を。

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その一方で、最近は出来の良い完成品フィギュアやトイが多く販売されています。これはサンライズロボットセレクション。生産も販売もとっくに終了していますが、やっぱりたまたまあの店で買えました。200円なら買いでしょ。格好イイしよく動くし頑丈だし。低価格の完成品がここまでよくできてるともう作る必要なんかありません。ラクです。勿論これに限らず、ガンダムもアサルトキングダムとかは凄い出来です。びっくりする程よく出来てます。カバヤの勇者シリーズの食玩の出来も壮絶です。合金トイとほぼ同じ合体変形を1/3くらいのサイズでこなします。多色成型と付属シールで色分けも殆ど設定通り。顔はどっかのパートのオバチャンが塗ってくれてます。それがたったの700円。

なるほど道理で、昔のプラモすら作れないガキ共が増える訳です。合わせ目を消すどころか色も塗れない、デカールも貼れないなんてヘタレな小学生が。デカールなんて水に漬けて浮かせて貼るだけなのに、ヘタをすると社会人でもそんなのが居たりして唖然とする事があります。彼らは、模型とは最初から色分け成型されたガンプラの事だと思っている様です。ええい軟弱者め。

旧キットの1/144ガンダムとかシャア専用ザクとかを「上級者向け」なんて言ってる甘ったれは、横っ面ひっぱたいて根性叩き直すべきだと思います。あれこそ初心者向けの廉価キットなんですから。







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posted by 跡間シノブ at 20:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ザンボット3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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